千葉県松戸市を中心にコンディションニングトレーナーとして活動している長谷川幹(@hasemo8905)です。
今回は「体型維持のために必要な運動量ってどれくらい?」について書いていきます。

このような質問を現場でよく頂きます。
正直、個人によって身体状況やニーズも違うので、「○○さんの場合は・・・」という回答になることがほとんどです。
ただし、運動の目的ごとで考えると、「運動量を多くした方がよい運動」と「そうでない運動」に分けることもできます。
なぜなら、効果を出すために必要な運動量は、運動種類によって異なる場合があるからです。
今回は、体型維持に必要な運動に絞って、詳しく掘り下げていきます。
もくじ
運動の目的によって、必要な運動量は変わる
運動を行って「どのような効果を出したいのか」によって、必要な運動量も変わってきます。
なぜかというと、実施する運動の種類によって、運動量の目安が異なるからです。
体型維持には、
- 余計な脂肪をつけないこと
- 適度な筋肉をつけること
が大切になり、そのための運動を行っていくことが求められます。
余計な脂肪をつけないためには、多くのエネルギーを消費してくれる運動や脂肪の燃焼を促進してくれる運動を行うと良いです。
主に、ウォーキングやランニングなどの有酸素運動と呼ばれる運動や短時間で多くのエネルギーを消費できるといわれているインターバルトレーニングなどが挙げられます。
適度な筋肉をつけるためには、筋肉を大きくするための刺激が入りやすい運動を行うと良いです。
主に、自重やウエイトマシンなどを使った筋力トレーニングが挙げられます。
いま挙げた「余計な脂肪をつけないための運動」と「適度な筋肉をつけるための運動」では、それぞれ必要な運動量は変わってきます。
具体的にどれくらいが目安になるのか、このあと詳しく書いていきます。

余計な脂肪をつけないための運動は、運動量を多くする
余計な脂肪をつけないためには、
- 運動で多くのエネルギーを消費させる
- 脂肪の燃焼を促進させる運動を行う
ことが大切です。
そのためには、「運動量を増やす」または「運動量を増やせる運動を選ぶ」ようにしましょう。
たくさん動けばそれだけエネルギーが必要になるので、エネルギーがたくさん消費されるという単純な理屈です。
脂肪は、体を動かすためのエネルギー源になるため、エネルギーの消費が多ければ体内からもたくさん使われていきます。
運動量が多ければ多くのエネルギーを消費することにつながり、余計な脂肪もつきにくくなります。
1日中練習で体を動かすアスリートは、たくさん食べないと痩せてしまうので、食べることもトレーニングだといわれます。
厳しい練習で有名な女子シンクロ選手になると、1日12時間の練習で、毎日5~7000kcalの食事を摂取しないと、どんどん痩せていってしまうエネルギーの消費量だそうです。

運動量が増えれば、どれだけエネルギーが消費されているかがわかって頂けたかと思います。
運動量を増やすためには、長時間できる運動がいいので、ウォーキングやランニングなどの有酸素運動が適しています。
また、エネルギーの消費は運動強度が高くても多くなるので、短い時間でもハードな運動を行えばそれだけ多くのエネルギーを消費することもできます。

多くのエネルギーを消費したい場合、まとめて運動を行った方が効果的ですが、総量が同じなら、細切れで運動を行ってもエネルギー消費量の大きな違いはないといわれています。
まとまった時間が確保できないという方は、何回かに分けて運動を行うのもいいでしょう。
また、多くのエネルギーを消費するには、運動だけでなく、普段の活動量を増やすことも効果的です。
- エスカレーターを階段にする
- 一駅分歩く
- 車を使わずに、電車や歩きで出かける
などできることから始めてみるのもいいでしょう。
適度な筋肉をつけるための運動は、週3回程度の筋トレ
適度な筋肉をつけるために、筋トレは欠かせません。
筋トレの場合は、運動量を増やせば増やしただけ効果的かというと、そういうわけではありません。
筋肉は、鍛えるだけでなく、成長するために休ませる時間が必要となるからです。
この休ませる時間をとらずに運動量を増やしすぎてしまうと、オーバートレーニングという状態になり、筋肉がつかないだけでなく、ケガの危険性も高めてしまいます。
筋肉を休ませる時間は、部位にもよりますが、約48~72時間が良いといわれています。
この時間も踏まえると、1日にまんべんなく全身を鍛える筋トレメニューで、週3回程度の実施が望ましいでしょう。
また、休ませている筋肉以外を使うのは問題ないので、筋トレ上級者になると、鍛える部位を細かく分けて、休ませる時間を確保しながらも運動量(頻度)を増やすやり方もあります。
体型維持以上に、筋肉量を増やしたいという方にはそんな方法もオススメです。
運動量の目安は、個人差が大きいことも理解する
今までは一般的な運動量の目安を紹介してきましたが、運動量の目安は個人差が大きいものでもあります。
体力・性別・年齢・運動経験・健康状態などの身体条件によって適切な運動量は変わってきます。
例えば、同じ40歳でも、今まで趣味程度でもスポーツを定期的に行っていた人と運動らしい運動は学生以来やっていないという方では、運動量は同じでない方がいいというのがなんとなく想像できると思います。
もちろん運動に慣れてくれば、個人差は少なくなってくるものですが、取り組み始めたばかりのときには、今の自分にできそうなことから始めることがオススメです。
エネルギー消費が多い方が良いからといって、運動を全くしてこなかった人が、早速毎日1時間歩こうとしてもなかなか続きません。
まずは、効果を出すための運動量として物足りなくても、続けられるような運動量から設定することが望ましいといえるでしょう。
まとめ
- 運動の目的によって、必要な運動量は変わる
- 余計な脂肪をつけないためには、運動量が多くする
- 適度に筋肉をつけるためには、週3回程度の筋トレ
- 運動量の目安には、個人差がある
効果的に行うための運動量と、自分が継続してできる運動量にギャップがある方も多くいます。
特に、運動経験があまりない方や運動があまり好きではない方は、まず自分が継続して出来る運動量からスタートして、徐々に効果的に行うための運動量に移行できるようにしていきましょう。