歳を重ねると段々体力の衰えを感じる方も多いのではないでしょうか。
介護を受けたくないから運動を始めようとなりますが、実際に何をどれくらいやったらいいかはわからないものですよね。
介護予防のための運動は、中高年期から積極的に始めることをオススメしています。
最近では様々な病気が若年化しており、若い段階から予防に取り組む必要があるからです。
今までの介護予防とは少し考え方を変えていかなければならないですね。
みなさんもご存じの通り、介護予防には運動は必要不可欠です。
高齢化が進む中で、関係するサービスもたくさん増えてきています。
運動はなぜ介護予防に必要か
私は、生活の質を下げないためにというのが最も重要な理由だと考えています。
運動を行わないことによって機能が低下していくと、生活の動作の中に制限がかかってきて、生活の質を下がることにつながっていきます。
自分らしい生活をずっと送っていくには、運動に取り組んで機能を維持していくことが重要です。
世の中がどんどんと便利になっていく中で、普段の生活の中で身体を動かす場面が少なくなっているので、介護予防には運動が必要となってくるというわけです。
介護予防に必要な4つの運動
介護予防には4つの運動が必要と言われています。
- 筋トレ
- 有酸素運動
- ストレッチ
- バランス運動
筋トレ
筋力を高めるための運動です。
加齢による筋力の低下はどんどんと進んでいきます。
筋力が低下することは、転倒・骨折のリスクや関節疾患のリスクなどを高めてしまう危険性があります。
また、筋力が低下すると思ったように身体を動かすことが難しくなり、行動範囲も狭まってしまいます。
【運動例】
- スクワット
- 腕立て伏せ
- 椅子に座って膝伸ばし
- ジムでのマシントレーニング など
有酸素運動
いわゆる持久力や心肺機能が関係している運動です。
加齢に伴って持久力や心肺機能が低下すると、疲れやすくなったり、息切れをしやすくなったりします。
遠出をするときなどは普段よりも歩き機会が多くなりますので、持久力に自信がなくなってしまうと、自然と行動範囲が狭まってしまいます。
【運動例】
- ウォーキング
- ランニング
- エアロバイク
- 水泳 など
ストレッチ
柔軟性を高めるための運動です。
柔軟性が低下するといわゆる身体が硬くなった状態になります。
急に身体を動かしたときに身体を痛めてしまうなどケガをしやすくなります。
また、身体が動きにくくなると、思うように身体が動かなくなって生活が制限されてしまう恐れもあります。
【運動例】
- 柔軟体操
- ラジオ体操
- ヨガ など
バランス運動
バランス機能を高めるための運動です。
若年の時にはほとんどきにならない機能ですが、加齢によって失われていきます。
バランス機能の低下は、筋力的な影響も受けますが、三半規管が機能低下することによって感覚的な機能が損なわれることでの影響も受けます。
そのため、筋力だけでなく、バランス感覚を養う運動が必要なります。
また、寝たきりにつながる骨折は、転倒が原因によるもがほとんどです。
寝たきりにならないためにも、転倒を予防するバランス機能を維持しておく必要があります。
【運動例】
- 片足立ち
- 綱渡り歩き
- 後ずさり歩き など
運動量の目安
体力や運動習慣、疾患の有無などによって個人差が大きいですし、行う種目やその強度によっても差があるので、ハッキリとした目安はありません。
個人的には、1日に30~60分程度、何らかの運動を行う時間があればいいのではないかと思います。
気をつけてほしいことは、運動を頑張りすぎて、日常生活内での動きが少なくなることです。
日常生活内での活動も大事な身体を動かす機会になっていますので、運動とうまく組み合わせて、1日の活動量が落ちないようにすることが大切です。
出来なくなる⇔やらなくなる
体力が落ちてくると出来なくなることも増えていきます。
そうなると今までやっていたことをやらなくなるので、さらに様々なことが出来なくなってきます。
また、その反対に仕事や家事、子育てなど段々と役割が減り、やらなくなったことが増えてくることで出来なくなることが増えてくることもあります。
介護予防はこの悪循環を防ぐことと言えるでしょう。
まずは、自分が出来なくなってきたことを確認して、自分にどんな運動が必要か考えてみましょう。
すぐにたくさんの運動を行う必要はありません。出来ることからいいです。
0よりは1でもやれば全く違った結果となるはずです。
以上、「最近体力の衰えを感じてきた方へ、中高年期から始める介護予防に必要な運動とは」でした。