介護予防

最近ふらつきや躓きを経験した方へ、転倒しないための転倒予防4つポイント

2018年8月14日

最近ふらつきや躓きがあって転びそうになった方は転倒の危険性が高まってきています。まだ大丈夫かと思っていても、ふとした時転倒をしてしまい、大ケガにつながる方も多くいます。

最近転びそうな経験をした方や体力の衰えを感じてきた方は転倒予防の必要性があります。転倒は身近かなところで起こりやすく、様々な原因で発生する恐れがあるので、誰にでも危険性が潜んでいるからです。

最近では地域で転倒予防教室なども開かれるようになってきていますが、すべての方が参加できるわけでないないですし、まだまだ自分にはと思っている方も多いと思います。まずは身近なところで自分だけでも出来ることもあるので、それも含めてこれからご紹介していきます。

 

転倒予防が必要な理由

転倒は要介護や寝たきりの主な原因の1つであり、転倒がその後の生活の質を悪化させることにつながってしまうからです。

ある調査では、高齢者のうち約10~20%が1年間のうちに転倒しており、そのうち約10%が骨折に至ってしまっています。特に寝たきりの原因になる大腿骨頸部骨折は、約80%が転倒によるものです。

また、骨折をしなくても一度転倒を経験してしまうと、移動する自信を失う転倒後症候群を生じてしまう可能性もあります。これも生活の質を落としてしまう原因となっています。

転倒予防をすることで、生活の質を落とさずに、亡くなるまでイキイキと暮らせるような生活を維持していくことが大切です。

転倒の原因

転倒の原因は様々な要因が絡んでいる場合が多く、複雑です。自身の身体の問題から病気や服薬の問題、住環境の問題などが重なって転倒の危険性が高まっていきます。すべてを完全に取り除くことは難しいですが、少しでも原因となるものをなくしていくことが重要です。

転倒をしないための4つのポイント

運動による筋力・バランス力の強化

運動による筋力の強化は転倒予防に有効です。全身の筋力をバランスよく鍛えることが求められていますが、特に移動時に必要な下肢の筋力強化は重要です。また、加齢に伴って身体をうまくコントロールするバランス力も低下してくるため、バランス力の強化も並行して行う必要があります。

地域で無料の体力測定などを行っているところもあるので、自身の体力を確認してみるのもいいでしょう。筋力もバランス力もご自宅での運動で十分に鍛えられるので、ぜひ出来る運動から取り入れていきましょう。

服薬状況の把握

服薬による副作用でバランス障害を起こしてしまい、転倒につながる恐れがあります。疾患による服薬は避けられないものなので、服薬後の移動は十分に気をつけて行う必要があります。普段はなんてことのない移動でも、手すりなどを使用するなど工夫をすることもオススメです。

自宅内の環境整備

自宅内での転倒を避けるためには、自宅内の環境を安全に整える必要があります。

ちょっとした段差

1~2cmほどの段差に躓くことが多くなるため、注意が必要です。段差がわかりにくい場合は、赤いビニールテープなどで段差をわかりやすくしておくこともいいでしょう。

滑りやすい床

玄関や脱衣所などは濡れていると滑りやすくなる場合があるので注意してください。広めにタオルを敷いておくなどの対応をとりましょう。

電化製品のコード類

コードも躓きの原因になります。なるべく動線上にコードがないような配慮が必要です。どうしてもコードがある場合は、引っかからないようにするためのカバーなど売られているので活用してみてください。

照明

夜は暗さで視界が悪くなるため、転倒が起きやすくなります。動線は明るくして足元が見やすいようにしましょう。また、夜中にトイレに立って時などにも転倒が起きやすくなります。トイレへの移動路やベット周りは足元が見やすくなるような間接照明を使うのも良いでしょう。

敷物

カーペットや絨毯などに躓きやすくなります。また、床に布団を敷いている方は布団も躓きの原因になりますので注意してください。

手すり

階段やお風呂など移動が大変なところはなるべく手すりをつけるようにしましょう。ちょっと掴まるところがあるだけで、移動も楽ですし、転びそうになった時の支えにもなります。

福祉用具

少し歩くのに不安を感じてきたら、杖などの福祉用具を活用するようにしましょう。杖を持つことに抵抗があるという方もいると思いますが、最近では折り畳み出来る杖も販売されており、使わないときはしまっておくこともできます。

外出のときなどは歩き始めはいいけれど、段々と疲れてくると歩行が不安定になって転倒の危険性も高まります。転ばぬ先の杖ではないですが、少しでも危ないなと思ったら準備しておくことをオススメします。

自身や身の回りを確認してみよう

まずは、自分自身や身の回りの状況を確認してみましょう。その中で何か改善できるようなところがあれば、少しでも転倒の危険性を抑えることができるでしょう。ご家族の方などで危険性のある方がいたら、確認してあげることをオススメします。

加齢に伴ってその危険性は日々変化していくものですので、いま大丈夫だからといって油断せずに、これからも自身の生活と向き合いながら過ごしていきましょう!

 

以上、「最近ふらつきや躓きを経験した方へ、転倒しないための転倒予防4つポイント」でした。

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